本日は2学期始業式。体育館改修工事の関係で、教室での始業式となりました。皆の前で表彰出来ないので、部活動表彰は2学期終業式に延期。校長式辞と新しく来られたALTのアリソン先生の挨拶、生指部長の話、そして文化祭実行委員長の3年からの熱いメッセージという内容でした。校長式辞は以下の通りです。
『おはようございます。夏休みの約5週間を皆さんは有意義に過ごせましたか。1学期終業式で、私からこんな話をしたのを覚えていますか。「今年は戦後80年。タモリさんは今が戦前ではないかと言われた。いまを戦前にしないために何が出来るか。まずは戦争を知ること。」として、実話に基づいた映画を紹介しました。ちょうどテレビでも8月15日に「火垂るの墓」を放映していましたね。見ましたか。私はいつもこの映画に出会うと、「二度と見たくない。だけと見ないといけない」と思います。原作者の野坂昭如さんの体験をもとにした内容で、最後は胸がしめつけられます。けれど、それが戦争なんですね。そこでもう少し、今を戦前にしないための話をします。ドイツの牧師でマルティン・ニーメラーという人がいます。もとは軍人で、当初はヒトラーを支持していたそうです。彼はナチスドイツが勢力を拡大し、戦争に向かっている時のことをこう表現しています。〈最初にナチスが共産主義者を攻撃したとき、私は声を上げなかった。なぜなら、私は共産主義者ではなかったから。次に彼らは社会民主主義者を攻撃した。自分の不安はやや増大した。けれど、私は何もしなかった。なぜなら、私は社会民主主義者ではなかったから。それから、彼らは労働組合員を攻撃した。しかし、私は何も言わなかった。なぜなら、私は労働組合員ではなかったから。そして、彼らは学校を、新聞を、ユダヤ人を攻撃した。それでも、私は何もしなかった。さて、それからナチスは教会を攻撃した。そして彼らは自分を捕まえに来た。しかし、その時には私のために声をあげる者は誰一人残っていなかった。〉この話から、皆さんは何を思いますか。戦争は急に始まるのではありません。それまでに少しずつ世の中が窮屈になって、少しずつ戦争に向かっていきます。日本でも治安維持法が制定されて、最初は一部の人だけが処罰の対象になっていましたが、それが徐々に広がって宗教団体なども攻撃の対象になっていきました。つまり、無関心が戦争につながる、ニーメラーさんはそう言いたかったのではないでしょうか。いまを戦前にしないために、ぜひ皆さんも世の中の動きに無関心になることなく、アンテナを広げていてください。さて、2学期は文化祭があります。夏休みの間に準備に入っているクラスもたくさんありました。まだまだ、暑い日々が続きますので、体調管理には十分注意して、行事にも勉強にも取り組んでください。2学期は4カ月あります。三つの学期の中で一番長い。悔いの残らないように日々取り組んでください。』