新年明けましておめでとうございます。今年も三島高校をよろしくお願いします。
本日(8日)は3学期始業式。私からは次のような話をしました。「皆さん、お早うございます。そして、明けましておめでとうございます。年末年始は、どのように過ごしましたか。昨年の元旦とは違い、おだやかな年始を迎えることが出来ました。それでも能登の復興はまだまだですし、ガザの戦闘、ウクライナの戦争も終わりが見通せません。さて、2学期終業式で私の友人の弟さん、山中伸弥さんに触れたことを覚えていますか。彼に関してぜひ皆さんに伝えたい話があります。山中さんは東大阪の出身で奈良で育ち、中学・高校は大阪教育大学附属天王寺。柔道部に入って熱心に練習していたこともあり、毎年のように骨折していたそうです。大学時代も入れて10回以上。それもあって、将来は整形外科の先生になりたいと考え、頑張って神戸大学の医学部に入ります。そして大学を卒業して整形外科医の研修トレーニングに臨みます。大阪城の近くの国立の病院。山中さんは『なんて素晴らしい病院で研修を受けることが出来るんだろう。ラッキーだ』と思ったそうです。ところが、実際に働きだすと担当の先生がこの世の物とは思えないくらい怖い先生、これ、山中さんが実際に言われた言葉ですが。その先生のもとでビシバシ鍛えられた。そこでは失敗の連続。他の先生が20分くらいで終わる手術が2時間かかる。指導の先生にはヤマナカとは呼んでもらえず、ずっとジャマナカと呼ばれていたそうです。逃げたくなることもしばしば。それで整形外科医を諦めて研究の道に進んだそうです。そこから、ノーベル生理学医学賞を受賞する研究者人生が始まるのですから、人生何があるか分かりません。山中さんはご自身の経験を振り返り、中国の故事『人間、万事塞翁が馬』は本当だなあと言われています。『塞翁が馬』というのはこんな話です。塞(とりで)に住んでいた翁(老人)が、自分の飼っていた馬が逃げ出したので、周囲が「不幸だ」と言っても動じず。その馬が素晴らしい馬を連れて帰って来たので、周囲が「幸運だ」と言っても動じず。その素晴らしい馬に翁の息子が乗って、落馬して怪我をすると周囲が「不幸だ」と言っても動じず。その後に戦が始まって多くの若者が戦場で死ぬことになるのですが、翁の息子は怪我をしているので戦に駆り出されなくて命拾いをした、という話です。山中さんはこう言います。『大変だと思ったことが実はうれしいことの始まりだったり、ものすごくいいと思ったことがとんでもないことの始まりだったり。という訳で、一喜一憂せずに淡々と頑張るということが大切。失敗しないと成功はできないし、10回挑戦して9回失敗しないと1回の成功は手に入らない。ぜひ色んなことにチャレンジしていっぱい失敗してください』。さて、皆さん。3年生の多くは直前に迫った共通テストに向けて、そして入試本番に向けて最後の追い込みです。2年生1年生の皆さんも3学期は短い。色んなことにチャレンジして、悔いの残らないような3学期を過ごしてください。」
その後、生徒指導部長・保健部長の先生から話があり、続いて部活動等の表彰。ジャズダンス部・書道部(及び書道選択者)・情報科優秀動画作成班の表彰を行いました。最後に、文化祭実行委員長の2年生が文化祭実行委員募集の呼びかけ。なんと、今秋の文化祭準備がもう始まろうとしています。
始業式が終わると、1年生だけが残って学年集会。皆、最後までしっかりと話を聞いていました!